【世界3大時計紹介】第三弾！パテックフィリップ(Patek Philippe)の人気モデル、時計愛好家が選ぶ理由とは？!
昨年開催されたパテックフィリップグランドエキシビジョンで特に感動したのはパーツの一つ一つの展示とムーブメントの展示でした。
パテックフィリップは17種類の基本キャリバーをシリーズ生産しています。
このうち15種類が自動巻き、手巻き腕時計の基本キャリバーです。
基本キャリバーにスモールセコンドから20種類もの複雑機能を持つキャリバーまで毎日の死活に有用なさまざまなコンプリケーションおよび、パテックフィリップが最高の評価を得ているグランドコンプリケーションに至る派生キャリバーを加えるとその数は55種類以上に及びます。
高度は時計製作技術と設計技術の賜物であるパテックフィリップのムーブメントは仕上がりの美しさでも際立っています。
パテックフィリップの各々のキャリバーはパテックフィリップ・シールの厳格な認定基準に準拠し、ジュネーブの高度なクラフトマンシップの偉大な伝統を体現しています。
さて、今回のお題は
世界3大時計紹介シリーズ 第三弾 パテックフィリップの人気モデル、時計愛好家が選ぶ理由とは？!
世界3大時計のご紹介コラムの最終話です！
目次
パテックフィリップについて
パテック フィリップ（Patek Philippe）は、1839年にスイスのジュネーブでアントワーヌ・ノルベール・ド・パテックとフランソワ・チャペックによって創業された高級時計メーカーです。
創業当初は「Patek, Czapek & Cie」という名前でしたが、1932年に現在のブランド名になりました。
パテック フィリップは、時計製造の技術革新と卓越した品質で知られており、特に複雑な機構を持つ「グランド・コンプリケーション」シリーズが有名です。
また、独立した家族経営を続けており、完全な創造の自由を持つことが特徴です。
このブランドは、世界中の時計愛好家やコレクターから高い評価を受けており、そのタイムピースは時を超えた価値を持つとされています。
パテックフィリップのロゴ、カラトラバ十字の誕生
パテック フィリップのロゴは「カラトラバ十字」と呼ばれるデザインです。
このロゴは1887年から使用されており、4つの百合の花と剣をモチーフにした十字の形をしています。
このデザインは、12世紀にスペインで設立されたカラトラバ騎士団の紋章に由来しています。
カラトラバ騎士団は、レコンキスタ（再征服運動）で活躍した宗教騎士団で、その勇猛さと忠誠心が象徴されています。
パテック フィリップは、このカラトラバ十字をブランドの象徴として採用し、そのデザイン的な美しさと歴史的な背景を評価しています。
このロゴは、パテック フィリップの価値と長期的な企業理念を表す理想的な象徴となっています。
パテックフィリップが他メーカーと一線を画す理由
1. 歴史と伝統
パテック フィリップは1839年に創業し、長い歴史と伝統を持っています。これは、時計製造の技術と品質に対する深い理解と経験を反映しています。
2. 完全なマニュファクチュール
パテック フィリップは、時計の設計から製造までを自社で一貫して行う「完全マニュファクチュール」ブランドです。
これにより、細部に至るまでの品質管理が可能となり、非常に高い精度と品質を維持しています。
3. 革新と技術
パテック フィリップは、時計製造における多くの技術革新をリードしてきました。例えば、永久カレンダーやクロノグラフなどの複雑機構を持つ時計を開発し、多くの特許を取得しています。
4. 希少性と価値
パテック フィリップの時計は非常に希少であり、その価値は時間とともに増加することが多いです。
これは、年間生産本数が限られているためであり、コレクターや愛好家にとって非常に魅力的です。
5. 顧客層
パテック フィリップの顧客には、世界中の王侯貴族や著名人が含まれています。
これは、ブランドのステータスと信頼性を示しています。
これらの要素が組み合わさり、パテック フィリップは他の時計メーカーとは一線を画す存在となっています。
芸術作品としてのパテックフィリップの技術
パテック フィリップは、時計製造の技術と芸術性を融合させた工芸品として高く評価されています。
1. 手仕上げの技術
パテック フィリップの時計は、熟練した職人による手仕上げが施されています。七宝装飾や木象嵌、ジェム・セッティングなど、細部に至るまでの美しい装飾が特徴です。
また、パテック フィリップは時計に使用するダイヤモンドに対して非常に厳しい基準を設けています。
カラー: DからGの範囲。Dは無色で最高のグレード、EとFはほぼ無色、Gはわずかに色があるが高品質とされます。
透明度: IF（インターナリーフローレス）。内包物が全くない、非常に高い透明度を持つダイヤモンドを使用します。
カットはExcellentまたはVery Good。これらのカットは、ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出すための最高の基準です。
2. 歴史と伝統
1839年の創業以来、パテック フィリップは伝統的な技術を守り続けています。その歴史と伝統は、時計製造の世界で非常に重要な位置を占めています。
3. 革新と技術
パテック フィリップは、時計製造における多くの技術革新をリードしてきました。
これにより、時計は単なる時間を示す道具ではなく、芸術作品としての価値を持つようになりました。
4. 希少性と価値
パテック フィリップの時計は非常に希少であり、その価値は時間とともに増加することが多いです。
パテック フィリップの時計は、その複雑さと精巧さから、製作に非常に長い時間がかかります。一般的なモデルでも、製作には約9か月から1年かかることがあります。
特に複雑な機構を持つモデルや限定モデルの場合、製作期間はさらに長くなり、数年に及ぶこともあります。
例えば、1989年に発表された「キャリバー89」というモデルは、研究開発に5年、製作に4年を要しました。
このように、パテック フィリップの時計は、時間をかけて丁寧に作り上げられる工芸品です。
カラトラバ (Calatrava)
カラトラバは、1932年にパテック フィリップが発表したドレスウォッチラインです。
このモデルは、世界恐慌の影響で経営難に陥っていたパテック フィリップが、文字盤製造業者のスターン兄弟によって買収された後に誕生しました。
カラトラバの最初のモデル「Ref.96」は、バウハウスの芸術運動から影響を受けたシンプルでミニマリズムなデザインが特徴です。
このモデルは、フラットベゼルを備えたラウンドケース、バトン型のインデックス、6時位置のスモールセコンドなど、無駄のないディテールが魅力です。
カラトラバという名前は、スペインのカラトラバ騎士団に由来しており、1980年代初頭に正式に採用されました。
このモデルは、パテック フィリップのスタイルを象徴する最も美しいモデルとして、世代を超えて愛されています。
ノーチラス (Nautilus)
ノーチラスは、1976年にパテック フィリップが発表した初のスポーツウォッチです。このモデルは、著名な時計デザイナー、ジェラルド・ジェンタによってデザインされました。
ノーチラスのデザインは、ジュール・ヴェルヌの小説「海底二万里」に登場する潜水艦「ノーチラス号」からインスピレーションを得ています。
特徴的な八角形のベゼルと、船の舷窓を思わせるケースデザインが特徴です。
当時、薄型のゴールドモデルが主流だった中で、ステンレススチールを使用したノーチラスは非常に斬新で、時計業界に大きな衝撃を与えました。
そのスポーティーでエレガントなデザインは、現在でも多くのファンに愛されています。
アクアノート (Aquanaut)
アクアノートは、1997年にパテック フィリップが発表したスポーツウォッチです。
このモデルは、ノーチラスの成功を受けて、よりカジュアルで現代的なデザインを求める顧客のニーズに応えるために開発されました。
アクアノートの特徴的なデザインには、丸みを帯びた八角形のケースと、チェッカーボード・パターンが刻まれたコンポジット素材のストラップがあります。
このストラップは、防水性、牽引耐性、紫外線耐性に優れており、日常使いに適しています。
初代アクアノート「Ref.5060A」は、ステンレススチール製で、エンボス文字盤、太いバトン型のインデックス、ゴシック体のアラビア数字、スーパールミノバ夜光塗料を塗布した大型のバトン型指針などの特徴を持っています。
これらのデザイン要素は、アクアノートの象徴となっています。
アクアノートは、そのフレッシュでコンテンポラリーなデザインと高い機能性で、発表と同時に大きな話題を呼びました。
グランド・コンプリケーション (Grand Complications)
パテック フィリップのグランド・コンプリケーションは、時計製造の技術と芸術の頂点を象徴するシリーズです。
このシリーズは、複雑な機構を持つ時計を製作するための高度な技術力と美学を融合させたものです。
グランド・コンプリケーションの歴史は、パテック フィリップの創業以来続く技術革新の一環として始まりました。
特に1989年に発表された「キャリバー89」は、33の複雑機構を持つ世界で最も複雑な携帯時計として知られています。
この時計は、パテック フィリップの技術力と創造力を象徴するものであり、時計製造の歴史において重要な位置を占めています。
グランド・コンプリケーションシリーズには、永久カレンダー、ミニッツリピーター、トゥールビヨンなどの高度な機能を持つモデルが含まれています。
これらの時計は、技術的な複雑さと美しいデザインのバランスを追求しており、時計愛好家やコレクターにとって非常に価値のあるものとなっています。
音楽家も、皇帝も愛したパテックフィリップ
パテック フィリップの時計は、歴史的に多くの著名人に愛用されてきました。ヴィクトリア女王は1851年にブローチ型懐中時計を購入し、オーストリア皇后エリーザベト王妃も所有していました。
物理学者アルベルト・アインシュタインやドイツ皇帝ヴィルヘルム1世、作曲家リヒャルト・ワーグナーとピョートル・チャイコフスキー、作家レフ・トルストイもパテック フィリップの時計を愛用していました。
さらに、アニメーションの巨匠ウォルト・ディズニーやハリウッド俳優クラーク・ゲーブルもその所有者として知られています。
いかがでしたか？
今回はパテックフィリップにクローズアップしました。
伝統と革新を融合した高級時計の象徴、ハンドクラフトを守り抜き、芸術作品を多く生み出すマニュファクチュール。
その時計は、持つ人のステータスを語ってくれますね！
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